拡張リソースをコンテナに割り当てる
Kubernetes v1.31 [stable]
このページでは、拡張リソースをコンテナに割り当てる方法について説明します。
始める前に
Kubernetesクラスターが必要、かつそのクラスターと通信するためにkubectlコマンドラインツールが設定されている必要があります。 このチュートリアルは、コントロールプレーンのホストとして動作していない少なくとも2つのノードを持つクラスターで実行することをおすすめします。 まだクラスターがない場合、minikubeを使って作成するか、 以下のいずれかのKubernetesプレイグラウンドも使用できます:
バージョンを確認するには次のコマンドを実行してください:kubectl version
.
この練習を始める前に、Nodeに拡張リソースをアドバタイズするの練習を行ってください。これにより、Nodeの1つがドングルリソースをアドバタイズするように設定されます。
拡張リソースをPodに割り当てる
拡張リソースをリクエストするには、コンテナのマニフェストにresources:requests
フィールドを含めます。拡張リソースは、*.kubernetes.io/
以外の任意のドメインで完全修飾されます。有効な拡張リソース名は、example.com/foo
という形式になります。ここで、example.com
はあなたの組織のドメインで、foo
は記述的なリソース名で置き換えます。
1つのコンテナからなるPodの構成ファイルを示します。
apiVersion: v1
kind: Pod
metadata:
name: extended-resource-demo
spec:
containers:
- name: extended-resource-demo-ctr
image: nginx
resources:
requests:
example.com/dongle: 3
limits:
example.com/dongle: 3
構成ファイルでは、コンテナが3つのdongleをリクエストしていることがわかります。
次のコマンドでPodを作成します。
kubectl apply -f https://k8s.io/examples/pods/resource/extended-resource-pod.yaml
Podが起動したことを確認します。
kubectl get pod extended-resource-demo
Podの説明を表示します。
kubectl describe pod extended-resource-demo
dongleのリクエストが表示されます。
Limits:
example.com/dongle: 3
Requests:
example.com/dongle: 3
2つ目のPodの作成を試みる
以下に、1つのコンテナを持つPodの構成ファイルを示します。コンテナは2つのdongleをリクエストします。
apiVersion: v1
kind: Pod
metadata:
name: extended-resource-demo-2
spec:
containers:
- name: extended-resource-demo-2-ctr
image: nginx
resources:
requests:
example.com/dongle: 2
limits:
example.com/dongle: 2
Kubernetesは、2つのdongleのリクエストを満たすことができません。1つ目のPodが、利用可能な4つのdongleのうち3つを使用してしまっているためです。
Podを作成してみます。
kubectl apply -f https://k8s.io/examples/pods/resource/extended-resource-pod-2.yaml
Podの説明を表示します。
kubectl describe pod extended-resource-demo-2
出力にはPodがスケジュールできないことが示されます。2つのdongleが利用できるNodeが存在しないためです。
Conditions:
Type Status
PodScheduled False
...
Events:
...
... Warning FailedScheduling pod (extended-resource-demo-2) failed to fit in any node
fit failure summary on nodes : Insufficient example.com/dongle (1)
Podのステータスを表示します。
kubectl get pod extended-resource-demo-2
出力には、Podは作成されたものの、Nodeにスケジュールされなかったことが示されています。PodはPending状態になっています。
NAME READY STATUS RESTARTS AGE
extended-resource-demo-2 0/1 Pending 0 6m
クリーンアップ
この練習で作成したPodを削除します。
kubectl delete pod extended-resource-demo
kubectl delete pod extended-resource-demo-2